小ネタ集2



プレゼント

当時は、まだ大震災の前で、僕は、一戸建ての借家を借りて住んでいた。
会社から帰ると、郵便受けの上にダンボールの小箱が置かれていた。
僕宛の宅急便でも無いみたいだ。
不審に思いながらも、取り合えず家の中に持って入った。
箱を開けてみると中には「腰のフラメンコ」という大人のおもちゃが入っていた。
(誰が!?何のために!?)
その物体を観察してみると、どうやら何度か使用しているみたいなのだ。
(使用済みの大人のおもちゃ!)
気持ち悪く思ったが、後から「返せ!」と言われると嫌なので
押入れの奥に仕舞っておいた。
しかし、僕への謎のプレゼントは、それだけでは終わらなかった!
それから、たびたび郵便受けの上に小箱が置かれるようになったのだ。
中には、いつの時代の物やねん?と思うようなエロ本やAVが入っていたのだ。
やっぱり気持ち悪いと思いながらも押入れの中にコーナーを作って保存しておいた。
何度目かのプレゼントの小箱に宅急便の送り状を剥がした後があった。
それを照明の光にかざして見ると住所氏名が判明した。
何と隣に住む初老のオッサンだった!
なぜオッサンは、僕に、こんなプレゼントをするのか?
疑問が頭を渦巻いた。
それから大地震が来て、僕は引っ越したのでプレゼントは終了した。
それにしても、あのオッサン、今もエログッズを誰かにプレゼントしているのだろうか?


駆けてきた少年

「最近のAVは、どんなもんじゃろ?」
僕が、レンタルビデオのアダルトコーナーでパッケージの裏を観察していると
一人の小学校高学年くらいの少年が駆け込んで来た。
そして、Hなポスターの前で仁王立ちになるとポケットに両手を突っ込み
小刻みに肩を揺すり始めた。
数分間、その運動は続いただろうか?
想いを遂げたであろう少年は、また早足で何気ない顔をして、その場を去った。
(今の子供は、こんな処理をしてるのか!?)
僕は、暫く呆然とその場に立ち尽くしたのであった。


高速バスの青春諸君

淡路島の人は、京阪神地区に遊びに行く時、大体、高速バスを利用する。
たまに妙な客に出くわすことがある。
淡路島に帰る車内の出来事。
後部のシートに高校生ぐらいの男女グループが乗っていた。
こいつらの五月蝿さは、饒舌に尽くしがたかった。
「なあ〜、ここでやらしてよ〜。」「アホかー!」
「なあなあ、ええやん。」「乳揉まんといてよ!」
そういうやり取りが続き、大きな声で卑猥な替え歌を歌いだす始末。
♪オ○コにチ○ポを入れまして〜♪
(このバスに正義の味方は乗っていませんか!?
急患です!急いで処置してあげてください!)
僕が、注意しろって?
出来ません。怖すぎます。
三宮から津名港まで延々彼等の青春謳歌に付き合った後、
僕は、日本の未来を憂いながらバスを降りたのだった。


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