つの男



昔、昔、あるところに、
頭に、つのが生えた男が住んでいました。
その、つの男は、いつも村人にいじめられていました。
でも、何をされても、いつも、ニコニコしていました。

ある日、つの男は、山で、
頭に、つのを生やした女に出会いました。
話を聞くと、隣村から逃げてきたと言います。
つの男は、そのつの女と、暮らし始めました。
とても幸せな毎日でした。

そんなある日、つの女が川で洗濯をしてますと、
「おい、おもしろい女がいるぞ!」と声がしました。
つの女が、そちらを見ると、数人の村人が立っていました。
村人は、つの女を、いたぶりました。

日が暮れても帰って来ないつの女を心配したつの男は、
探しに出かけ、川の中で死んでいるつの女を、
見つけました。
つの男は、泣きました。
そして、それが村人の仕業だと知ったつの男は、
恐ろしい鬼になりました。

つの男は、村人達をおそいました。
そこへ、ある偉い侍が、通りがかりつの男は、
殺されてしまいました。
死ぬ間際に叫びました。

「鬼は、お前達だ!!」



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